IE脆弱性問題で感じた、マークアップの『ユーザビリティ』と『生産性』について
- セキュリティー
こんにちは。マークアップエンジニアの渡邊です。
皆さん、今年のゴールデンウィークはどのように過ごされましたか。
自分は実家へ帰りました。と言っても遊びに帰ったのではなく家の修理のお手伝いです。
慣れない肉体労働で、身体中が筋肉痛です。バキバキいっています。
そんな帰省ではありましたが、Web制作者として考えさせられる事があったのでそのお話をしようと思います。
IE全バージョンにセキュリティ脆弱性
4月下旬、Internet Explorer(以下IE)に脆弱性が存在するとのニュースが流れました。
IE全バージョンにコード実行のセキュリティ脆弱性 - Microsoft
http://news.mynavi.jp/news/2014/04/29/035/
よくある話ではありますが、今回はIEの全バージョン!!
しかも、サポートを終了したはずの WindowsXP では「特例」でセキュリティープログラムを提供するなど、ちょっとした騒ぎになりました。中には、「IE禁止令」を出した企業もあるようです。
■ IEの脆弱性問題でようやく各企業の「IE禁止令」が発令される
http://news.mynavi.jp/news/2014/04/30/550/
そんな事があったので、実家の両親に、
「IEはもう使わない方が良いよ。他のブラウザを使いな。」
という話をしたところ、
「IEって何?ブラウザって何?」
と返答されました。
Web業界に関わっている人であれば当然知っているであろう『IE』『ブラウザ』という言葉も、
一般ユーザからすると『全く知らない』『認識が無い』言葉なのだなと、改めて思い知らされました。
確かに、Windows のパソコンを買えば IEは既にインストールされているので、
『このアイコンをクリックすればインターネットができる』という思考になるのも無理はありません。
『ブラウザ』という認識がないのも当然です。
Source: StatCounter Global Stats - Browser Market Share
2014年現在、IEは約37%のシェアで、日本で一番多く使われているブラウザです。
その多くは、『一般ユーザ』ではないかと考えられます。
(個人の体感ですが、Web業界の人は他のブラウザを使っている人がほとんどなので。)
マークアップエンジニアという職種柄、IEは正直やっかいなブラウザです。
特に過去のバージョンに対応するのは非常に手間がかかり、生産性があがりません。
しかし、『日本で一番使われているブラウザ』『その多くは一般ユーザ』であることを考えると、
その対応によってはユーザビリティの低下に大きく関わることになります。
どのバージョンまで対応するかはクライアントによって異なりますが、『生産性』を落さず、
且つ『ユーザビリティ』に配慮したマークアップを意識しなければいけないと考えさせられました。