6月から提供開始というビデオリサーチ社の「Twitter TV指標」について調べてみました。
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テレビの前のつぶやきが、番組、CMを変える?
変わる「テレビ視聴率」、ツイッター活用「新指標」導入へ。
テレビ番組の評価基準として君臨する「視聴率」に、変化の兆しが現れています。
視聴率とは、番組の人気度を測る重要な指標で、調査会社ビデオリサーチが関東地区、関西地区、名古屋地区で各600世帯、それ以外の地区では各200世帯、全国27地区で計6600世帯を対象に、地区ごとに調査しています。
視聴率は人々の番組の嗜好を測定する指標であると同時に、テレビ局や広告代理店にとってはスポンサーのCM料金、すなわちテレビ局の売り上げにかかわる重要な指標の1つでもあるわけです。
視聴率が高ければ番組は高く売れるし、視聴率の取れるタレントもまた稼げるわけです。
この視聴率が、「実態を反映していないのではないか」という指摘は、以前からありました。
ひとつは、録画視聴者数が含まれていないこと。
もう一つは、スマホやワンセグなどの視聴スタイルの多様化などに追いついていないことです。
「録画で視る人を視聴率調査する必要がない」という主張、TV局や広告会社の不都合な真実(CM飛ばし)も、いよいよ無視出来なくなりました。
実情に合わないテレビの視られ方を調べて、「これがこの番組の視聴率です」とは言えないからです。
Twitterでの反応からテレビ番組の評判を分析する「Twitter TV 指標」
そこでビデオリサーチは、Twitterでの反応からテレビ番組の評判を分析する「Twitter TV 指標」をこの6月から提供することになりました。
テレビとソーシャルメディアの連携は活発になっており、両者の関係性を示す指標として整備し、今後タレントやCMの指標開発も進めるとのことです。
同社は、テレビとTwitterの関係を考える視点として
- テレビ視聴への誘引効果、
- 書かれた内容から番組コンテンツの「価値」を探ること
の2つを挙げます。
ツイートの到達具合や影響の度合いを示すインプレッションや、ツイートの密度(時系列や集中度)や構造(投稿数とインプレッションの比率)、言及されている話題などをもとに番組の評判や話題性の解析にも取り組むとしています。
新指標は、いわば『視聴質』を測定する方法の一つ。
ツイッターで多くのつぶやきを集める番組ほど、CMを含めて視聴者にじっくり見られている傾向があるといいます。
とはいえスポーツはリアル、ドラマは録画、さらにあまりツイートされない高視聴率定番もあります。
ツイッターでのテレビ番組への反応を集計した「Twitter TV 指標」とは別に、録画機器の普及を受けて録画再生率の試験調査も本格化しています。
複数の指標を多角的に分析することで、視聴率だけでは分からない視聴者の番組との距離感を知ることができると言うわけ。
新指標で、番組の新たな「価値」を明らかにすることが期待されているようです。